9月13日~15日まで福祉医療委員会県外視察に行ってまいりました。常任委員会調査として県外に出かけるのは3年ぶり。貴重な体験をさせていただきました。視察先はTSURUMIこどもホスピス(大阪市)、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(神戸市)、兵庫県立こども病院(神戸市)、大阪国際がんセンター(大阪市)、株式会社島津製作所ヘルスケアR&Dセンター(京都市)です。
TSURUMIこどもホスピスは、難病を抱える子どもとその家族に対して、小児緩和ケア等を行うとともに、子ども自身が病気のことを忘れ、社会の一員であることを実感できるよう地域市民も巻き込んでの取組をしています。親子や友だちと過ごす宿泊設備や、中学生や高校生も使用できるゲームやカラオケ等の部屋が完備され、限られた時間を精一杯過ごしてもらうための工夫がされていました。
神戸医療産業都市推進機構は、阪神・淡路大震災の復興事業として神戸港内のポートアイランドに最先端医療技術の研究開発拠点を整備し、産官学連携により、医療関連企業が集積されています。兵庫県立こども病院は小児がん拠点病院として、24時間体制の治療を行い、がん医療や心臓センター、救命救急センター等の集学的治療の提供及び患者・家族への相談支援体制に取り組まれています。
2日目の午後は、大阪国際がんセンターに出かけました。愛知県がんセンターも今、がんゲノム医療に力を入れていますが、ここも患者の視点に立った高度がん医療の提供、遺伝子を解析し、最適ながん治療を行うがんゲノム医療の拠点病院として選定されています。院長の勧めで予防服を着て手術中の様子まで見学させていただきました。腹腔手術の様子を目の前で見ることができました。
最終日は島津製作所のヘルスケアR&Dセンターを調査しました。ここは医療の先進研究・開発を最前線で行っています。研究者と共に予防・診断・治療・予後管理の幅広い分野で新領域に挑戦しており、様々な医療機器が展示されていました。TV番組の「科捜研の女」で使用されていたり、愛知県警にも収められているという機器もありました。一度に多くのデータを調査できるそうです。
現段階で保険適用ではないそうですが、乳がんや頭部の検査に使用されるベッド式の検査機器がありました。乳がんの検診率が上がらないのは、マンモグラフィの検診だと非常に痛みが伴うからです。この機械だと痛みがありません。革新的な新製品を開発し、社会の課題を解決するソリューションを提供するという先進的ヘルスケア事業の研究・開発の取組を視察することが出来ました。